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WADIA6という大化け物

WADIA6LTDの音はもう、別物・・別格の域に達しているということを思うと、

変化率などということを考えてしまう。

WADIA850にしろ、変化率ということを突き合わせると

別格のものには、成りきれていない。

と、いうよりも、元からの能力が良いせいもあるだろう、群をぬく仕上がりにはなるのだが・・・。

なぜ、WADIA6が、こうも、変化を起こすかということを考えてみると、

機構的なもの、(電圧など・・)がもともとWADIA6のほうが容量があるということが考えられる。

なぜ、WADIA850のほうが、縮小的な機構を採用したのかと思う。

値段も上、筐体も余裕があり、機構サイズがふえても対応できるというのに、

ビット数などの上昇で、そのほかのことが完璧にカバーでき、より以上の精度があがるということで

キャパのある作りでなくても十分だとかんがえたのだろうか?

ビット数値の神話があり、ビット数が高くなれば良い音ができると考える人が多いのだが

たとえば16ビットのCDPでありながら、ディスクリートで構成した設計基盤になってくると

これが16ビットか?という驚くべき音を出してくる。

単純にビット数が上がればよいということでなく回路構成などの設計者のセンスが物を言うところがある。

このWADIA850・・続く860までが、WADIA氏の監修によるものだと思うが

なぜか、WADIA6より機構面の底力が弱い。

言い方を変えれば洗練され、わずかな力でそこそこの音を出すというハイセンスなスマートさがある。

だが、なぜ、唸るような底力を切り捨ててしまったのだろう?

スマートさと武骨さは両立しえないのだろうか?

WADIA6のデジタルマスターの音域特徴はいわゆるかまぼこ型といわれる中域にふくらみがある形になっている。

WADIA850はフラットといっていいか、全域をきれいに贔屓なくwww表現していく。

ところが・・・。

WADIA氏にも予想外だったのかもしれない。

かまぼこ型という音作りは確かに音にひずみをつくり、クリアさに欠けるかもしれない。

ところが、以前にも書いたがこの音域の押し出しの差により

絵画で言うと、画に陰影をつくり立体感と存在感を作ることになるのではないかと思う。

WADIA6LTDでは、この立体感と存在感が顕著になる。

このため、眺めている音ではなく、そこにあるかのような存在感に包まれ

音と一体化する「体に沁みてくる」感覚に浸りこんでしまうことになる。

WADIA850LTDにおいて、クリアさ緻密さがあがり音としては極上といっていいかもしれない。

一方で6LTDのほうが、クリアさやら緻密さは850には勝てないだろうに

深みも厚みもでてきている850LTDになっていてさえも

WADIA6LTDには、立体感という存在感があり、これが、850LTDより良い音として体感させてしまう。

かまぼこ型の音作りを基本に、立体感が出るLTDまで持っていかなかった?WADIAにとって

WADIA21やら、WADIA9・・WADIA850・・860をして、

全体的にフラットに均一的に音を出してクリアさと緻密さを上げる路線のほうが命題になったのだろう。

つまり・・・別格であるという6LTDの土台であるWADIA6というのは

860までのWADIAの音作りにおいても、異端児であったと考えられる。

息子にその話をすると

彼が尋ねた。

「そんな音がWADIA6ででるようになったことをWADIA氏はしらないんだろ?

聴いてもらうことはできないの?」

なんとも頓珍漢な疑問のように聞こえるかもしれない。

だが、WADIA6のうりであるかまぼこ型を軸に進化・グレードアップすると

かくも立体的な音ができあがるとWADIA氏は思わなかったと考えられる。

そして、860以降の音作りは

850にみられる、機構においてのさらなる縮小でも構わない(緻密さを出せるという意味合いで)音作りをめざしていったのではないだろうか?

これが、WADIA氏の撤退の大きな原因ではなかったろうか?

だと、するとWADIA6LTDがみせた進化はWADIA氏の行き詰まり?を打破するものになるのかもしれない。

いつだったか、高橋がWADIAについて、

「WADIAはソフト屋だな。

ハード面の機械設計・回路設計はソフトにおいついていない」といっていたが

言いえて然りだったのかもしれない。

高橋は本業においても

ソフト面とハード面を組むことができる技術者である。

850においても、ピックアップの機構自体の振動をより起こさせないために

ダンパー部分を補強している。

ピックアップ自体の性能でなくピックアップという住人の家を強固なものにすることで

音の精度を上げていく

こういうハード面の充実も行うわけである。

どこかで、WADIAのぶあついアルミ筐体は音の良し悪しに関連しないというあほなことを書いている方がいたが

たとえて言えばそういうハード面の機構やら振動やら熱対策などが

できていたWADIAだからこそ、もっと内部機構の設計において可能性を引き出しきれなかったのかもしれない。

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